自転車に乗っていると登り坂、特に峠がイヤである。
坂を登った達成感は感じるが、「もう登らなくて良いんだ」という安堵感の方が強く感じる。
登っている時は、ペダルが重くなり、ケイデンス(回転数)が落ち、
速度が10km/hを切ると、「この坂どこまで続くのよ」と叫びたくなる。
頂上まで10kmとして、自動車でスムースに走れば10分足らずで着くところが、
自転車で速度が10km/hならば1時間掛かる訳で、
この苦しみが1時間続くと思うと、心が折れる。
大体頂上に着く頃には疲れ果てて、
○○峠という看板を入れた記念写真を撮ることさえ忘れることが良くあるのだ。
あとで、写真を撮り忘れた事がわかって悔しい思いをするが、かといってもう一度行く気は起らないのだ。

そんなイヤな峠なのだが、本州のブルベでは、他にもシグナル峠とか、エントリー峠というのがあるらしい。
シグナル峠とは、街中を通るブルベで、信号に引っ掛かって思うように進まないことを指すらしい。
エントリー峠とは、最近のブルベの参加者の増加に伴い、受付開始と共にエントリーが殺到し、
すぐに満杯になり、受付終了になることを指すらしいのだ。
本州でブルベに参加する方は、参加するのも大変なんだと他人事のように思う。
ここ北海道のブルベでは、そこまで混雑することはないので、
2週間位前の受付終了間際でもエントリーが出来るのが普通である。
ただ一つを除いて。

そう、その唯一の例外が、1200kmのブルベであるらしい。
1200kmのブルベは、広く海外からの参加者を募らなければならない規定があるらしいのと、
日本全体でも、そうあるブルベではないため、全国から猛者が集中するかららしい。
その北海道1200km”納沙布岬 ver”のエントリーが、1月20日0:00から始まったのである。

1200pre


参加資格が昨年までに600kmブルベの完走者なので、不肖、私も参加資格はある。
7月のブルベを1月にエントリー開始なので、いつものブルベと同じで、
そう急ぐ必要はないと思い、のんびり考えようと思っていたら、
昨年のブルベの時にAJ北海道の方から、「すぐ一杯になるよ」とアドバイスをされた。
「ホンマかいな」と思いながら、
先着150名(日本国内在住者100名、海外在住者30名、主催者指定枠20名)などと、
定員が発表されると、それまでボォってしてたものにリアリティが出てきた。
もしかして、あのエントリー峠があるのか。
遅まきながら緊張してきた。

去年の記事で、1200kmのブルベに出たいということを書いてみたが、
あれはどちらかというと、食べたいものを羅列したついでに書いたようなもので、
政治家風に言えば、「出たい」であって「出る」とは違うのだ。
で、実際のところどうなのよ。なんせ1200kmだものなぁ。
参加費用も27,000円もするし(私流に考えれば300円/時間でお安いといえばお安いが・・・)、
道東でDNFなら帰ってくるのにも金掛かるし、第一、休みを取れるのか分からない。
本当のところ、どうなのよ、自分?

でも、毎年あるわけではないし、
次回ある時、走れる走力があるかわからない。(今でもあると思えないが・・・)
時間が迫ってくると、だんだん参加しないのも悔しく思えるし・・・。
一度は出たいと宣言したこともあるし・・・。

ん~~!
かくして、私は勇敢(無謀?)にもエントリー峠にチャレンジする事にしたのである。
なんとなく、バーゲン会場の前で並ぶおばさんの気分だ。


19日23:30頃、PCの前に座り、ブツのチェック。
今年からブルベには自主的な保険加入が参加条件になるので、交通損害保険の証書と、
昨年加入したAJ会員の登録番号がわかる登録メール、
エントリーフィーを払うキャッシュカードを、PCの前に並べて時間を待つ。
こんなことをするのは、日ハムに新庄がいて、日本シリーズのチケットをゲットしようとしていた頃以来か。
と思いながら、時間を待った。


20日0:00

頭の中で、(自転車らしく)ジャンが鳴る。

すかさずAJ北海道のHPから1200kmの特設ページに飛び、
そこからスポーツエントリーに飛ぶ。

フフフ、ここは既に予行演習してあるのだよ。

スムースにクリアして、すかさずエントリー画面に移行する。
名前を入力して、
おお、AJの会員番号は自動的に入力されているではないか。

これは調子良いぞ~!

続いて緊急連絡先

しまった。妹の電話番号は・・・。携帯電話何処だ(汗)
手元にない携帯電話を探し、妹の電話番号を入力。


ここで、先頭集団から脱落したが、まだ真ん中辺か

メールアドレスを入力し、当日の年齢を入力。
おっと、ここで過去のBRM記録の入力だ!

1200だから、大雪600は必ず入れて、あれと、これと、と、
思っていたより手間が掛かり、中段から後方へ脱落か。
「落ち着け、落ち着け、オレ」
「チャンスはきっと来る」(←なんの話なんだか)


2015年のPBPの参加予定にポチッとして、
保険会社、種類、証券番号の入力だ!

待ってました!
これはちゃんと準備してたもんね!
必要なところはマーカーで色ついてるし。
ここで、一気に倍返しだ!!(←いよいよなんの話かわからなくなってきたが、そういう気分だ)


保険期間はOKだし、
損害賠償は1億だし、
本人が死亡・後遺症の保険金もOKさ。
最後に規約に同意して・・・。


・・・・・・。
再度AJ北海道からスポーツエントリーに飛んだら、

受付終了の文字

本当にエントリー峠は存在していた。
そして、それは高く聳え立っていた。

エントリー峠を無事越えることが出来たのか。

(つづく)